高トルク回転圧入鋼管杭打機 スーパードライバー工法
(2022年10月14日をもって、国土交通省の新技術情報提供システム「NETIS」の登録は終了しております。)
スーパードライバー工法の概要
回転圧入鋼管杭工法(回転杭工法)は、先端部に羽根を有する鋼管杭を回転させることで地盤に埋め込む工法です。
従来の場所打ち杭工法に比べて、泥水・残土などが発生しない、騒音・振動も少ないなどのメリットがあり、さらには高支持力、高耐震性、低コスト、短工期を実現する工法です。近年、採用されるケースが増加しています。
φ800mmの中径鋼管杭の設置にあたり、これまでは胴体回転方式(全周回転機)で施工していました。しかし、全周回転機による施工には、全周回転機、油圧ユニット設備、カウンタウェイト、クローラクレーンなどが必要になり、広い施工ヤードが必要でした。
一方で、近年は既設の構造物に近接した杭の打設などの狭隘な施工スペースでの基礎杭工事が増えており、回転圧入鋼管杭も、より大口径でしかも狭隘な施工スペースで施工できる工法が求められています。
この度、新たに開発した高トルク回転圧入鋼管杭打機「スーパードライバー工法」は、3点支持式杭打ち機の回転トルクを大幅にアップさせた機械で、従来では全周回転機でないと施工できなかったφ800mmの回転圧入鋼管杭の施工を、機動性の高い3点支持式杭打ち機で施工可能としたものです。


スーパードライバー工法の特長
必要施工ヤードの比較
スーパードライバー工法は、従来技術に比べ機械・設備がコンパクトとなるため、狭隘な施工ヤードでの施工が可能となります。
全回転型 オールケーシング工法 |
スーパー ドライバー工法 |
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必要施工 ヤード | 幅 | 8m | 4m |
長さ | 30m | 22m |
上空制限がある場合
施工環境に上空制限がある場合、機械高さを低く設定することができ、従来技術よりも低空頭での施工が可能となります。
全回転型 オールケーシング工法 |
スーパー ドライバー工法 |
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必要作業高さ | 13m | 10m |
※イラストは3mの鋼管杭を打ち継ぐ場合を想定
施工実績
スーパードライバー工法は、これまでに2件の施工実績があり、いずれも鉄道工事のラーメン構造物の基礎杭として採用されています。
いずれも線間工事や既設の構造物・民家に挟まれた狭隘な作業スペースでの施工であり、問題なく施工を完了しています。
今後も、さまざまな工事での活用が期待されています。
工期 | 工事場所 | 用途 | 発注者 | 杭径(mm) | 杭長(m) | 本数 |
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H24年4月10日~6月30日 | 京都市西京区 | 鉄道橋梁基礎 | 民間等 | φ800 | 8.0~11.0 | 53 |
H28年2月29日~4月28日 | 福井県福井市 | 鉄道橋梁基礎 | その他公共機関 | φ800 | 27.5~31.0 | 48 |
R3年3月8日~3月23日 | 大阪市福島区 | 陸閘基礎 | 国交省近畿地方整備局 | φ700 | 24.0 | 7 |
お問い合わせ先
スーパードライバー工法に関するお問い合わせは下記まで
土木事業本部 TEL:06-6222-5091
担当:森田 、矢内